ゆすらうめ幸運なんていつも小粒  徳永木葉

ゆすらうめ幸運なんていつも小粒  徳永木葉

『合評会から』(日経俳句会合同句会)

朗 幸運なんて意外とさり気ないものなのかも知れませんね。
双歩 ゆすらうめは微かな甘みや可愛らしさがいいし、いつも小粒と上手いこと掛けたと思いました。ゆすらうめはたくさん成るので、幸運は小さいけどいっぱいあるとそんな気もしますね。
健史 大胆で勢いがあってユーモラス。下五の字余りが小気味よい。
道子 山桜桃、小粒のサクランボのようでほのかな甘さと野趣、やはり幸せも実も小粒がよい。
てる夫 いつも小粒というのは真理なのかな。ものすごく大きな幸運だってあるある。ゆすらうめよりも大きな幸運に出会ったことがありますから。
三楽 幸運なんていう言い方が、どうも気に入らない。幸運に恵まれたら、ありがたいと思え感謝しろ、でしょう。「なんて」という言い方をされるとムカつきます。
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 最近の俳句雑誌によく出てくるような詠み方で、若い人か女性の句かなと思ったらなんと・・。ゆすらうめの在りようと、幸運なんていつも小粒という言葉がうまく合って、とても面白い。毒づいている三薬さんも実は大いに感心している気配だ。
(水 23.06.29.)

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