縄文の遺伝子目覚むどんど焼き  中村 迷哲

縄文の遺伝子目覚むどんど焼き  中村 迷哲

『合評会から』(日経俳句会)

三代 どんど焼きは見たことがない。炎は縄文あたりの遺伝子を目覚めさせる感じがして。いま縄文時代が好きで色んな所に見に行っているんですが、「どんど焼き」と「縄文」の取り合わせがいいなと思った。
水牛 炎が立ち上がるさまを詠んだ句が多かった。どれにしょうかと思ったが、縄文の炎が一番鮮やか。血沸き肉躍る感じがしました。
静舟 遮光土器が手をかざし暖を取っている。
光迷 火を見ると猛り狂いたくなるのかはともかく、この心情理解できます。もっと盛大に天まで燃えよと。
阿猿 火を見ると高揚したり興奮するのは、キャンプファイヤーや暖炉の火などでも感じる。
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 当然のことだが、「左義長・どんど焼」の兼題句には炎が猛り立つ様子を詠んだ句が多かった。その中でも特にこの句は「縄文時代」を取り合わせたところが出色である。三代さんや静舟さんの評にもあるように、今や縄文ブームで、縄文土器や縄文遺跡巡りが大流行である。
 浜辺や山間の枯田の中の、大規模などんど焼きの紅蓮の炎は物凄い迫力だ。見ていると吸い寄せられるような、しかし熱さに煽られてのけぞり、身体中の血が沸き返るような興奮を覚える。確かに縄文の荒々しい血が呼び覚まされる。
(水 23.01.31.)

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