籠り明け手締め高々一の酉    徳永 木葉

籠り明け手締め高々一の酉    徳永 木葉

『合評会から』(酔吟会)

春陽子 去年はコロナでこんなことが出来なかった。待ちに待った一の酉という感じがよく出ています。
鷹洋 「良かったねえ」という喜びが伝わってくる句です。私も酉の市を詠みましたが、こちらに点を取られました。
てる夫 「手締め高々」に惹かれて採りました。
双歩 他にも緊急事態宣言が解除された喜びを詠んだ句がありましたが、思わず同調し、共感してしまいます。「手締め高々」が明るい感じでいいですね。
水牛 むかし酉の市吟行に行ったとき、五百円の熊手を買って「どうして手締めをしてくれないの」という女性がいました。店の人も「しょうがねえなあ」と言ってやってくれた思い出があります(笑)。
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 いかにも令和三年初冬の歓びを感じさせる一句である。歓びというのは他でもない。昨年の春頃からのコロナウィルス跋扈による外出規制などが緩和され、賑わいが戻ってきたことだ。となると「ゴーツートラベルの再開を」などと言い出す向きがある。しかし個人的な旅行費用の助成など余計なことだ。税金の無駄遣いではないか。何よりもこのままコロナ退散となることを望みたい。
(光 21.11.22.)

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