独り居やきゅうり一本持て余し  山口斗詩子

独り居やきゅうり一本持て余し  山口斗詩子

『合評会から』(番町喜楽会)
  
満智 よくわかります。実感です。
命水 単身赴任時、似たようなことがしばしばありました。味噌をつけつまみにするにしても一本は多すぎます。かといって他に料理するすべを知らず、結局、悪循環で味噌とウイスキーが減るだけでした。
百子 確かに、胡瓜をそのまま食べるには大きすぎる場合がありますね。塩揉みならすぐに食べられますけど。最後の「し」が気になりますが、独り身の心情に納得。
斗詩子(作者) 取り立てて味もなく青臭かったり苦かったりする胡瓜を、私はあまり好みません。けれどサラダには無いと寂しい。スーパーなどではまとめて売っており、仕方なく二本買ってしまう。新鮮な内にと思うものの半分がやっと。後はぬか漬けと明日回し。お一人様はきゅうり一本でもゴミにしないよう苦労しています。
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 その苦労、よく理解できます。ゴミにしないように頑張っている姿に頭が下がります。汁物や煮物は一人前を作る気になりません。手間ばかりかかって、おいしくできないから。インスタント食品が受けるのも分かります。お一人様の悲哀しみじみ、です。
(光 21.06.17.)

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