独り居にポインセチアを招き入れ  向井ゆり

独り居にポインセチアを招き入れ  向井ゆり

『合評会から』(日経俳句会令和2年下期合同句会)

青水 上五のすべりだしがズルい。中七の季語が決まっている。
百子 「ポインセチアを招き入れ」で独り居の寂しさ、切実さが伝わってきた。
雀九 「招き入れ」が分からなかったけど、絵画のようなのでいただいた。
双歩 一人住まいだけに「招き入れ」の叙述がいい発見だと思った。
定利 「招き入れ」が大げさで愉快。
道子 「招き入れ」で、ポインセチアの赤がさらに彩りを鮮やかにしています。
阿猿 炎のようなポインセチアですが、原産はメキシコで寒さには弱いらしい。部屋に招き入れてもらって喜んでいることでしょう。
          ☆       ☆       ☆
 合評会では「招き入れ」という措辞を褒める声が多かったが、「招き入れだから取らなかった」という人もいた。「ポインセチアの鉢を置き」くらいに留めておいた方がいいというのである。
独居の慰めとして華やかな色合いの鉢を飾ったのを、「招き入れ」と強調した。この気持はとてもよく分かる。しかし、ちょっと言い過ぎではないかと言われれば、そうも思える。結社俳句なら主宰の鶴の一声で簡単に決まる。しかし、そう決めつけられないのが俳句の本当の面白さである。読者の受け取り方に任せておく、という句があってもいいと思う。
(水 21.01.08.)

この記事へのコメント