裾上げて女三代七五三 杉山 三薬
『合評会から』(日経俳句会)
豆乳 「裾上げて」がよく分からなかったが、ほのぼの溌剌とした感じがした。
博明 元気でたくましくて、何かいい感じです。
雅史 「裾上げて」階段を上がっているのか。祖母、母、娘の喜びが伝わる。三回続く「ん」、四つ並んだ漢数字も面白い。
明生 雨が降っているのか、母、娘、孫の三人が裾をたくし上げてお宮参りをしている。おかしくもあり、勇壮でもある。
芳之 ますます元気な女性三世代。
定利 母、自分、子の三代か。今の時代高い着物買わないで、これでいい。
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「裾上げて」は裾を持ち上げているのか、あるいはお下がりの着物を、三歳児なので裾を縫い上げたのか。どちらとも取れる。作者によると、奥さんの着物をお嬢さんが着て、今回、孫娘が着るに当たって裾上げしたのだという。まあそれはともかく、この七五三のお参りは女三代勢揃いであろう。ほのぼのとした感じが伝わって来る。運転手兼カメラマンのオジイチャンの句である。
(水 19.11.28.)
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