春うらら乳母車にはペット乗り 岩田 三代
春うらら乳母車にはペット乗り 岩田 三代
『合評会から』(日経俳句会)
二堂 犬は番犬、猫はネズミ捕りとして飼ったものです。それを今では子どものように愛しているんですかねえ。
双歩 コロナ禍以降、犬を飼って散歩している人がやたら増えた。ペットが乳母車に乗っているのもよく目に付くようになり、「乳母車にペット」も認知されて来たなと思いました。
朗 どんな可愛い子かなと覗いたら、犬と目が合った経験があります。こちらも犬もびっくりです。
芳之 覗いてみたらペット。ほほえましい感じが出ています。
反平 よく見る光景。トイプードル。
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作者は自宅近くの草加松原の松並木をよく散歩するそうだが、その途中ですれ違う乳母車を覗くと、このところペットの犬が乗っているのが多い。「あーあっと思っちゃいます」とおっしゃる。
望まない妊娠をして産んでしまったからと、我が子をコンビニのトイレに捨ててしまうといったとんでもない女がいるかと思えば、夫婦共謀でいじめ殺してしまうというケースも散見される世の中。「乳母車にペット」というあたりがまずは罪がなくて微苦笑を誘う情景だろう。「これぞ令和時代の春うらら」とも言えようか。
(水 24.04.12.)