在宅の夫に蒲焼持ち帰る 前島 厳水
在宅の夫に蒲焼持ち帰る 前島 厳水
『合評会から』(番町喜楽会)
てる夫 これは、奥さんが夫に持ち帰るケースですね。ふつうは、亭主が外でおいしい鰻を食べ、家で待っている奥さんに「はい、これ、鰻だよ」と差し出すのだけれど・・・。
而云 現在は奥さんが勤めに出ているのでしょう。旦那さんはもうリタイアかな。
水牛 昔は亭主が山の神のご機嫌を取るために、よく蒲焼を土産にしたもんだけれども、これは逆。面白いねぇ。亭主は、コロナにでも罹って家に閉じ込められているのかな。
的中(メール選評) リモートワークの夫か。それとも年配のご主人か。共働きで、勤務帰りの奥様、奥様の場合は外出でしょう。夫を気遣って蒲焼を持ち帰るところが微笑ましい。
水兎(同) 奥様はお勤めか、それともお出かけか。お留守番の旦那様に鰻のお土産なのでしょう。シンプルに詠まれた句ですが、奥様のご主人への特別な思いを感じました。
幻水(作者) ありがとうございます。娘の話です。娘の旦那は、今はやりのテレワーク中だそうです。
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たまには我が家でも、と思うが・・・、状況的に無理か。専業主婦ですから。
(恂 23.07.12.)