初夢はマスク外して大笑ひ 岩田 三代
初夢はマスク外して大笑ひ 岩田 三代
『この一句』
「マスク、手洗い、うがい」がすっかり身についてしまった。実に情けない話である。みんなうんざりしているのだが、思い切って取ってしまうわけにもいかない雰囲気だ。ショッピングセンターや駅や電車内では相変わらず「マスクの着用願います」のアナウンスしきりだし、うっかり掛け忘れようものなら、周りからじろじろ見つめられる。
一体いつになったら終わるのだろう。もうそろそろと思っていたら、このところまた感染者が増えて来た。2019年11月に中国・武漢市で発生した新型コロナウイルス症は初動措置が遅れたためであろう、またたく間に中国各地から全世界に広がり、20年1月には全地球的規模の感染症となった。以来、丸三年経過。世界中で感染者は増え続けているのだが、「コロナ慣れ」というのか、もはや世界中で真面目にマスクしているのは日本人だけ、とさえ言われている。これが怖い。
日本でもコロナに大騒ぎしていた一昨年、昨年より感染者はむしろ増えている。1月2日現在の日本国内の感染者は合計2940万202人。一日5万人規模で増えている。それに、気がかりはこのところ死者が増えて毎日数百人出ていることだ。しかし、マスコミも一般国民もあまり騒がなくなった。いわゆる「コロナ疲れ」で話題にする気にもならないらしい。しかし、みんな心の隅には「怖さ」を抱いている。それが「一億総マスク」となって現れる。「はずしたい」と思っても外せないのだ。
この句は集まったみんなでマスク…