なまはげの眠りに落ちる掘り炬燵 宇佐美 諭

なまはげの眠りに落ちる掘り炬燵 宇佐美 諭 『合評会から』(三四郎句会) 敦子 なまはげをやる人は年寄りばかりですからね。疲れて炬燵に入って・・・ 信 飲み疲れでしょう。家ごとに酒を飲まされるからね。 而云 「もうなまはげは終わり。炬燵に入りなさい。さあどうぞ」と勧められたんだ。 諭(作者)「炬燵」は季語だけれど、使いたかった。           *       *       *  「あれは本当に怖い」と秋田の友人が話していた。何しろあの鬼とも怪物ともつかぬ仮面の男がまさに吠えながら刀や棒を振りかざし、襲い掛かってくるのだ。秋田県男鹿半島を中心に秋田県各地に残る「来訪神」。その呼び名はさまざま、とされるが、「なまはげ」の著名度は圧倒的だ。この名はすでに全国的に認知され、俳句の新年の季語でもある。  その昔は独身の若者たちが主役で、訪れた家に未婚女性が居ようものなら、半ば本気で襲いかかかったという。やがてこの役目はベテランからお年寄りのものとなり、酒を飲まされて炬燵で眠る仕儀となる。ところが近年は若者が担い役に変わりつつあり、「外国人留学生も加わっている」という話も聞いた。なまはげに新時代到来か。 (恂 22.01.05.)

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