梅干しを見せられ唾液採る検査  高井 百子

梅干しを見せられ唾液採る検査  高井 百子 『合評会から』(酔吟会)   光迷 面白いけど、本当でしょうか。体験されたのでしょうか、話を聞いて……なのでしょうか。コロナ関連の検査かと想像しました。いかに科学が進歩しても、笑う他ない光景でしょう。 三薬 ヨタでもいい、面白ければ。と、さる大新聞の編集局長が、昔のたまわったとか。多分、この句もヨタ。でも、面白い。コロナなんか、笑い飛ばしましょうよ。 双歩 PCR検査を受けたことがありますが、唾液は意外と出ないんですね。なるほど、その手がありましたか。 てる夫 コロナの夏の貴重な体験。陰性でめでたしめでたし。        *       *       *  作者によれば、微熱があって喉が痛く風邪気味だったので、念のためかかりつけ医に診てもらった。その少し前に、(句会のため)県を跨いで移動した旨伝えたところ、唾液採取によるPCR検査となったとか。採取にあたり、看護師から梅干の写真を何枚か見せられたという。もちろん、結果は陰性だった。筆者も自治体が実施した高齢者へのPCR検査を受けたが、唾液を定量に満たすのに難儀した経験がある。そうか、梅干を見れば簡単だったのかと掲句を読んで納得した。  それにしても出来すぎで、作り話めいていたのか、選者が内容については信用してないのが面白い。 (双 21.08.03.)

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