夜勤明けナース二年目初夏の風  旙山 芳之

夜勤明けナース二年目初夏の風  旙山 芳之 『合評会から』(日経俳句会) てる夫 初夏の風に疲れを癒している若き看護師さんの姿が眩しく輝く。 冷峰 コロナウイルスで医師や看護師の命がけの仕事に敬意を表します。 木葉 本当に頭が下がります。中七まで一気に読むのがちょっと苦しいが。 昌魚 二年目のナースと初夏の響き合いがいいですね。 定利 二年目が旨い。 庄一郎 仕事にもなれて、ほっとして家路につくナースの姿が目に泛びます。 而云 初夏の風を浴びる姿に「頑張れ」と声を掛けたくなる。 百子 仕事をやり切ったという感じなのですね。夜勤明け。夢中で仕事に取り組む二年目の看護師さん。お疲れ様。 雀九 朝、日勤ナースに申し送りを済ませ、院外に出た時の初夏の風はまことにふさわしい。           *       *       *  作者の二番目のお嬢さんを詠んだものだという。勤務先のそばに一人暮らしで、今は忙しくて滅多に実家に帰って来ない。それで「元気な姿を時々夢に見ます。親バカです」と言うが、親バカの甘ったるさなど全く無い、爽やかで気持の良い句。句会では圧倒的多数の支持を得て最高点を獲得した。 (水 20.06.05.)

続きを読む