賽銭を小出しに供え七福神 植村 博明
賽銭を小出しに供え七福神 植村 博明
『合評会から』(東海七福神吟行)
青水 七福神巡りを含め、寺社へ詣でる際に欠かせないのがお賽銭。この心得があり、事前にしっかり用意していた人とそうでない人。中七がそそくさと拝礼する手練れの姿を素直に述べていてうれしい。
斗詩子 七つも巡るので小銭入れをポケットから出したり入れたり忙しい。ご縁というから五円、いやそれで一年の願い事とはちとあつかましいか。十円や五十円でも少ないか。でも五百円は大きすぎる、などなど考えつつチャリーン。
冷峰 私は百円玉を用意しました。上手がいました。ご縁がある様にと五円玉をビニール袋に用意して。さすがですね。
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最低でも七カ所、場合によっては+αとなると、「えいやっ」と奮発もしかねる。「俳句の上達を願うのだから、弁財天だけ倍に」というのも何か変だ。とすると、身の丈に合った金額は…という深~い悩み、よくわかります。それにしても、拝殿の前でガサゴソせず、さりげなく賽銭を取り出し、親が子に作法を教えつつやって見せ、詣でる姿は、見ていて清々しい。気持ちよくなりますね。
(光 20.01.15.)