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身に入むや上総下総灯の消えて  廣田 可升

身に入むや上総下総灯の消えて  廣田 可升 『季のことば』  「身に入む」は難しい季語だ。主語がないので何が身にしみるのかが分からない。そもそも季感はなかった言葉だが、藤原俊成が「秋風身にしみて」と歌に詠んでから季感が定着したそうだ(「水牛歳時記」参照)。秋風の冷気に触発されて、世のはかなさや人生のあれこれを身にしみて感じる、というような季語という。  掲句は、関東を直撃した台風15号が去った直後に出された句だ。台風は千葉県のほぼ全域に著しい爪痕を残した。殊に停電による被害が大きく、復旧も大幅に遅れた。夜間の上空からのTV映像によると、車のライトが照らす道路以外は真っ暗闇。句のとおり、上総も下総もさらには被害の大きかった安房からも町の灯が消えたのだ。  作者や筆者を含め句会のメンバーには千葉県民が多く、当日はお互いの無事を労った。被害が軽かった人もいたが、停電が長引き酷い目に遭ったという人は「身に入むという季語は生ぬるい。そんなものじゃない」と不満そう。  時事句は往々にして賞味期限が短い。しかしこの句は、自然の中に生かされている人間の危うさ、はかなさを大仰な言葉を使わず抑えた表現で詠ったことで、後年に伝えられる俳句になったと思う。(双 19.09.24.)

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