喉すべる流しじゅんさい夏の原      竹居 照芳

喉すべる流しじゅんさい夏の原      竹居 照芳 『季のことば』  おやおや、じゅんさい(蒪菜)流しとは! 孫たちが来れば、自宅の庭でソーメン流しをして遊ぶ人もいるけれど、じゅんさいとなると簡単ではない。流れてくるのを掴もうとしても、何しろ相手は小さいし、ぬるぬるしているし。とは言え、珍しいし、面白そうだし、やってみたくなってくる。  ネットで調べたら、秋田県三種町が本拠地だという。何しろこの町だけで、じゅんさいの生産量は全国の90%というからびっくりである。じゅんさい王国の実情を広く世の中に示そうという試みが「じゅんさい流し」で、この催しは大人気、各地から引っ張りだこだそうである。  じゅんさいの季節(夏)になると出張の要請が次々に到来する。ならば全国的に広がりそうだが、そうはいかない。「 じゅんさいはあまり増やせない。大量に供給できるのはココだけですからね」。じゅんさい流しのことがいろいろ分かって満足。これも俳句の効用の一つかな、と思う。(恂)

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