竿あまた並ぶ運河のうらうらと 廣田 可升
竿あまた並ぶ運河のうらうらと 廣田 可升
『合評会から』(酔吟会)
木葉 「うらうらと」を下五に持ってきたところに巧みさを感じます。上五、中七には実景の強さがありますしね。
睦子 情景が目に浮かびます。「麗か」にぴったりだと思いました。
涸魚 そうですね。春の長閑な情景です。
水馬 これと言って発想の素晴らしさはないのだが、実景の強さと季語のマッチングがしっかりしています。
鷹洋 潮来あたりの風景でしょうか。釣り糸の先に行く船。いい光景です。
双歩 普通は「うららけし」とするのを「うらうらと」としたところがいいですね。竿の先の浮きが「うらうら」とたゆたっている、そんな感じですね。
反平 だけど、運河や川の春の釣りは木葉さんはじめいろんな人が詠んでいるからなあ。
木葉 まぁ「運が」良かったのでしょう(笑)。
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確かに見たような気もするが、何と言っても気分のいい句だ、ということで最高点を獲得。(水)