山粧ふ横一列の膝小僧     加藤 明男

山粧ふ横一列の膝小僧     加藤 明男 『合評会から』(日経俳句会) 木葉 ほほえましい光景だ。園児か小学生が横一列に並んで、膝小僧を出しているのか抱えているのか、紅葉の山を眺めている。目に浮かびます。 而云 足湯のようですね。膝小僧だけを詠み、足湯を省略しているのが興味深い。 水牛 足湯でしょう。箱根の宮の下とか鳴子とか、いろんな場所でこの句のような足湯風景を見ました。秋ののんびりとした温泉場の風景が見えてきます。 三薬 紅葉の山を眺めながらの足湯でしょう。若い子の膝小僧を眺めてオヤジはニヤニヤ、かな。              *      *       *  念のため辞書で「足湯」を調べてみたら、⇒「きゃくとう」と出て来たのでびっくりした。かつてはそう呼ばれ、「脚湯」と書かかれていたようだ。別の辞書では「中国人が脚湯をよく好む」と説明していた。足湯は中国由来か? そんなことはあるまい。古くから日本に存在し、ある時期(これがはっきりしない)、温泉場に出現し、全国に広まったのだ。今では「横一列の膝小僧」と詠むだけで、足湯と分かるようになった。(恂)

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