窓々に人それぞれの夜長かな 玉田春陽子
窓々に人それぞれの夜長かな 玉田春陽子
『合評会から』(番町喜楽会)
冷峰 昔の映画「裏窓」を思い出した。夜中に家々の窓を眺めると、いろんな人生が浮かんでくる。
命水 窓の灯りがそれぞれの人生を反映している、という捉え方がいいですね。
幻水 私の近くに老人ホームがあって、夜ベランダから見ると、句のような感慨を抱きます。
水兎 電車から見るマンションの灯りは、人々の営みの安らかさと、切ない儚さを感じますね。
斗詩子 眠れずに窓から外をぼんやり眺めていると、深夜遅いのに灯りがぽつりぽつり。眠れないのか、夜なべをしているのか、赤子にお乳をやっているのか。いろんな想像が生れます。
水牛 都会は宵っ張りが多いので、灯りがたくさん点いているのだろう。いい句ですが、「窓々に」が口調的にちょっと。「窓ごとに」くらいにしたいなぁ。
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家々の灯は子供頃、横一列だった。やがて四角く碁盤目に区切られ、超高層の縦長型も目につくようになった。今の子供たちが大人になったら、どんな窓の灯を眺め、何を考えるのだろうか。(恂)