蛇のゐて視る子逃げる子石打つ子     高石 昌魚

蛇のゐて視る子逃げる子石打つ子     高石 昌魚 『合評会から』(日経俳句会) 水馬 なんと言っても、リズム、テンポがいい。 三代 「見る子逃げる子石打つ子」の三拍子に引かれました。 阿猿 子供たちのリアクションがさまざまなんだと感じているのでしょう。社会の縮図のようだと見ているのでしょうか。 実千代 子供の心理描写が三拍子で表現されているのが面白い。           *       *       *  句会で人気上々の句だったが、作者は「前にもこういう調子の句を作ったことがあり、どうかなと思いましたが・・」としきりに反省なさる。それは「若葉風追ふ子逃げる子眺める子」と「入学式立つ子坐る子横向く子」のことで、両方とも好評を博した。確かに、まさに同じ形である。  しかしこういう詠み方は江戸時代からあり、「うれしさは」とか「かなしさは」で始まる連作、「好き」「嫌ひ」で括る句など沢山ある。この「・・子・・子・・子」の句をもっともっと作って、『子ども百景』という連作を作るのも一興ではなかろうか。現代俳句がともすれば忘れがちな俳諧味が甦る。(水)

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