六月の闇に消えゆく嘘いくつ 徳永 木葉
六月の闇に消えゆく嘘いくつ 徳永 木葉
『合評会から』(番町喜楽会)
てる夫 テレビで見ていると、まったくその通り。どこでも誰でも嘘ばっかりですなぁ。この世の中どうなっちゃうんだろう。「闇」をよく持って来ました。
幻水 まったくその通り。言う事ありません!(笑)
冷峰 全く同じです。「六月の闇」にひかれました。梅雨時の、真っ黒い雲が湧き出て雨が来る。まったくしょうがない。それを「嘘」と結びつけたところがいいなぁと思います。
満智 ほんとに世の中、嘘つきだらけ。しかし、慣れるのは怖い。なかったかのように消えてゆくのも怖い。共感します。
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「六月の闇」、昔の言い方だと「五月闇」。うんざりする季節。かてて加えて今年の梅雨は、森友学園問題、加計獣医学部問題はじめ、安倍政権のデタラメぶりに国会が紛糾、ますます世の中を陰鬱にしている。彼らは嘘をつき通せば闇に紛れてしまうとでも思っているのか、しゃあしゃあとしている。しかし、怒っている人は大勢いる。この句が句会で一等賞になったのがその証拠だ。(水)