公魚のいのち震はす竿の先 中村 哲
公魚のいのち震はす竿の先 中村 哲
『合評会から』(日経俳句会)
悌志郎 命のはかなさがうまく表現できている。
好夫 俳句らしい。
二堂 竿の先が震えているのを、命を震わしていると見ているのがおもしろい。
木葉 繊細なところを表現したのがいい。
反平 公魚の感じがよく出ているのでとった。
三薬 今回の公魚釣りの句はみな無理して作っている。しかし、この句はうまく詠んでいる。
三代 「いのち震はす」と表現したのが新しい。
明男 公魚が竿の先でもがいている様子が目に浮かぶ。
昌魚 小さな命が懸命に抵抗している様だろう。「いのち震はす」がいい。
十三妹 こちらの心をも震わせ、涙ぐむような切なさで響く。
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三月例会の兼題「公魚」でトップ賞に輝いた作品。とにかく「いのち震はす竿の先」の措辞が効いている。(水)