好物は湯豆腐ですと婿候補      齊山 満智

好物は湯豆腐ですと婿候補      齊山 満智 『合評会かkら』(番町喜楽会) 命水 残念ながら私は婿候補はまだいないのですが、こういう人には好意を持ちますね。 白山 そうですかね。ボクだったら「この野郎、しおらしいこと言いやがって」と思いますよ。 哲 結婚候補を娘さんから紹介された、というところかな。父親に「君の好物は何だ」なんて聞かれて、「湯豆腐」と答えたんですね。ほんわかとしムードを感じますよ。丸顔の人というイメージが湧いてきます。 而云 私は二通りの人が浮かんでくる。まず相手の父親をからかってやろうというような男。これは細面、曲者という感じかな。本当に湯豆腐が好きな人だったら…こちらは丸顔ですね。(笑い) 満智(作者) 実は、私の弟が幼い頃、親戚のおばさんに「何が好き?」と聞かれて「お豆腐」と答えまして、「安上りだね」って大好評だったんです。そんな思い出をヒントに作ってみました。              *         *  句中の人物は、読み手の頭の中で勝手に動き出していくものだが、この句のように二様の人物になっていくのは珍しい。しかも心も顔も正反対になってしまうとは。これも俳句の面白さ、と言うべきだろうか。(恂)

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