一日ごと賑はふ沼や渡鳥     前島 幻水

一日ごと賑はふ沼や渡鳥     前島 幻水 『おかめはちもく』  「鳥さんようきたね、という優しさが漂う句です」(水馬)、「葛西臨海公園は私の俳句作りの場所の一つなんですが、そこに目立たない沼があります。それが渡り鳥の季節になると、まさしくこんな感じになるんです。鳥が毎日毎日増えていくんですよ。そうした情景がよく表現されています」(白山)、「確実に増えていくんですね。それを見ている楽しさが伝わって来ます」(てる夫)、「鳥が来ることによって沼が蘇るのがおもしろいですね。えっ、ここに沼があったんだ、なんて」(水兎)、というように称賛の声が次々に寄せられた。  句の良さはこれらの句評が余さず伝えているのだが、あえて注文をつければ、「一日(ひとひ)ごと」という口調の悪さを何とかすれば、もっと良くなるように思うのだ。「一日」は、ルビの助けを借りないと「いちにち」と読まれがちである。ここはやはり聞き慣れた「日ごと」という言葉の方が読者の頭にすっと入って来るのではなかろうか。  添削例:「鳥渡る沼は日ごとに賑はへり」     (水)

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