冷房車本読み耽る眼鏡の子     高石 昌魚

冷房車本読み耽る眼鏡の子      髙石 昌魚 『合評会から』(日経俳句会) 反平 今の子供たちはスマホばかりいじっていますね。子供は本を読まなくてはいけません。本を読んでいる子供を見ると嬉しくなります。 博明 こういう姿も子供らしくて、良いと思うのですが。 ヲブラダ 最近見かけることがないので、実景かどうかわかりませんが、冷房と読書の至福にふける子供がいい。           *       *       *  企業が採用内定した学生に、入社前教育として書かせた作文を吟味し指導助言する仕事を20年近く続けてきた。手間がかかるが、若い人たちの思考・行動傾向が垣間見えて、なかなか面白い。しかし、先日遂に引退宣言した。体力知力の衰えもあるが、最大の理由は作文の品質劣化が激しすぎ、読むのが苦痛になってしまったためである。若者の文章作成力は年々低下、今では一流企業に合格した者ですら、読んでいて寒気がするような文章しか書けない。たまに「これは素晴らしい」という作文があり、驚喜して、しかし念のためにと冒頭の1行をグーグルに打ち込んだら、即座に某新聞の記事が現れたのであった。  電車内で本を読み耽る子は、今やまさに珠玉と言うべきであろう。(水)

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