温暖化ひたすら長き夏に倦む     齊山 満智

温暖化ひたすら長き夏に倦む     齊山 満智 『季のことば』  このところ非常に暑く、初夏の、かつては快よかった時期が真夏の様相を呈している。句を見て本当にそうだなぁ、と思う。原因は何か。間違いなく地球温暖化だと言い切れる。九州北部などに甚大な被害をもたらした集中豪雨も、猛毒のヒアリの侵入も、気温や海水温の上昇による当然の現象なのだ。  十年も前、大気温の上昇は一時的なものという見方が一部にあった。温暖化よりむしろその先の氷河期を恐れよ、とする主張もあった。米国のトランプ大統領は、すでに古びたこれらの温暖化心配無用論を信じ、政策に盛り込もうとする。恐るべきはヒアリではなく、人間の愚かさなのだ――  と、ここまで書いて掲句をもう一度、見直す。「温暖化」でこの句は一度、切れているようだ。人間はすでに温暖化という逃れられない運命を背負い込んでいる、という前提がこの句から見えてくるのは、私(筆者)だけだろうか。とまれ我々は暑さにひたすら倦み、耐えるほかはないのだ。(恂)

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