厄年はもう来ぬ齢燗熱し     岡本 崇

厄年はもう来ぬ齢燗熱し     岡本 崇 『合評会から』(三四郎句会) 雅博  厄年は六十代までですね。季語の熱燗は感じが出ています。 賢一  私のことを詠んでいるような気がしました。ただ私の好みで言えば、熱燗より燗冷ましのような感じを受けるのですが。 有弘  私は燗熱しが効いていると思った。共感する句です。 敦子  厄年がもう来ない齢になった。嬉しいようにも思いますが、このように詠まれてみると、淋しいものなんですね。           *          *          *  バカバカしいとは思っても、何となく気になってしまうのが厄年である。陰陽道から出たものと言われ、平安時代には既に厄年の御祓いが盛んに行われていたというから根強い信仰である。男の厄年は数え年で25,42,61歳、女性は19,33,37歳(近ごろは女性も61歳が追加されている)。となれば俳句会に通うような人は厄年なんぞとっくに通り越している。「人生50年」の頃に出来たものだからこうなったのだろう。「もう厄年からもはずれちまったか」と苦笑いしながら熱燗を酌んでいる、幸せな姿が浮かんで来る。(水)

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