浅草の元気をもらふ福詣     前島 幻水

浅草の元気をもらふ福詣     前島 幻水 『この一句』  この句は今年の七福神の特徴を言い当てている。浅草は本当に元気になった。私も歩きながらその活気を体内に取り込んで行く感じがした。  戦前、すなわち昭和前半、浅草が大いに賑わったことは話で聞いたり、物の本で読んだりしているが、この目で見たわけではない。私の知っている浅草は昭和二十年以後である。敗戦直後の浅草はバラック建ての闇市で非常に活気に溢れていた。昭和三十年代までその勢いが続いていた。しかし、銀座通りはじめ都内各所の盛り場が整うにつれて、浅草の地盤沈下が始まり、昭和四十年代半ばからバブル時代にはすっかりさびれてしまった。  どうしてそうなってしまったのか、よく分からない。人気が無くなると人通りが少なくなる、そうなるとますます人気が落ちる。そんな「負のスパイラル」に落ち込んだようである。  それが今や物凄い人気。外国人客も大勢寄って来る。噂を聞いて全国各地からのお上りさんも集まる。町自体はさして変わらないのに。不思議に思う。(水)

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