納豆に朝日の入る山の宿     植村 博明

納豆に朝日の入る山の宿     植村 博明 『合評会から』(日経俳句会) 双歩 朝食に納豆が出るのは民宿が多い。鄙びた山の宿で朝日が入るし雰囲気がある。季語に合って気持ちがいい句だ。 阿猿 温泉宿の朝。旅情をそそる句。 実千代 冬の日は低く射してくるので、テーブルの上まで朝日が入ってくるんですね。冬の情景がよく出ています。 昌魚 朝日が入る景がよく見えた。温泉に行きたくなりました。 ヲブラダ 納豆はなかなか難しい季語だと思いました。この句は季節感が伝わってきます。           *       *       *  「納豆が何故冬の季語なのだ」という疑問をはじめ、「納豆」はとても難しい。「納豆汁」としてしまえば、にわかに季節感がふくれあがって扱い易くなる。それだけに類型的な句にもなりやすい。というわけで、納豆という扱いにくい季語を用いて、この句のように冬の雰囲気を十二分に味わえる句に出会うと嬉しくなる。(水)

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