深谷葱箱ごと背負う老婆かな     石丸 雅博

深谷葱箱ごと背負う老婆かな     石丸 雅博 『合評会から』(三四郎句会) 敦子 昔、千葉からおばさんが野菜を担いで売りに来て。そんな風景を思い出しました。 照芳 深谷葱だから、千葉ではなさそうだ。私は箱ごと買って帰る葱好きのお婆さんを想像しましたが。 崇 「箱ごと背負う」がいい。 信 葱やジャガイモとかを売っているのか。老婆と泥臭さがマッチしている。 賢一 私は夕暮の農家を想像した。深谷葱の重い箱を担いでいるんですね。 而云 私は夫と二人暮らしの老婆が、まとめて買って帰るのかと思いました。           *       *       *  埼玉県深谷の葱は太くて白い部分が長く、甘味があって実に美味いと葱好きは云う。一本でもずしりとくる。これが十数本入った箱ともなるとかなり重い。作者によると、箱ごと買って担いで帰った元気なお婆さんだという。寒い日には何よりの根深汁、おじいさんの好きな焼き葱、ぬた・・恐らくこの家の食膳は当分葱づくしになるのだろう。(水)

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