午後からは時の駆け出す暮の秋     田中 白山

午後からは時の駆け出す暮の秋     田中 白山      『合評会から』 双歩 「釣瓶落とし」と同じことを詠んでいるのですね。「時の駆け出す」はちょうど晩秋、初冬の感じで、とてもいいですね。「暮の秋」によく合っていると思います。 春陽子 そう、私のコメントも全く同じです。この句、「時の駆け出す」に尽きますね。 厳水 言うことに芸がないけれど、以下同文です。 水馬 しかし「午後からは」も斬新な使い方ですよ。すぐ暮れて行く頃の雰囲気をうまく詠んでいます。 而云 ちょっと格好付け過ぎか、とも思ったが・・・。「午後からは時の駆け出す」。感じが出ています。 斗詩子 秋になると、本当にこんな感じですね。ただ「暮の秋」と「秋の暮」はどう違うのか・・・。          *             *  「暮の秋」は秋の終わり。一方「秋の暮」は秋の夕方、夕暮である。秋の季語の区分は「初秋」「仲秋」「晩秋」に分かれ、秋全体を表す「三秋」もある。すなわち「暮の秋」は「晩秋」に属し、「秋の暮」は「三秋」に・・・。こんな説明をしたら「余計ややこしくなる」と文句を言われたことがあった。(恂)

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