相模湾沖にヨットの帆々々々々     玉田 春陽子

相模湾沖にヨットの帆々々々々     玉田 春陽子 『季のことば』  ヨットは夏の季語。昭和のはじめの古き良き時代に季語に取り上げられたが、間もなく戦争騒ぎで「贅沢禁止」と国防上の問題から沿岸を小舟がうろちょろすることが禁じられて姿を消した。昭和三十年代になり世の中が落ち着いて来ると各地でヨット遊びが復活した。  無論金のかかる遊びだから最初は戦後の闇成金、徴税の網の目をうまく潜った財閥の末裔、高級官僚の子弟などが横浜から三浦半島、湘南海岸にかけて、颯爽と帆を操り、いわゆる「太陽族」として話題となった。その後幾星霜、バブル時代を経て、新たに台頭したIT成金などが葉山、逗子、鎌倉、藤沢かけて遊弋している。近ごろは20人くらいで一艘のヨットを共有するクラブなんていうのも生まれ、微笑ましくもいじましいヨット遊びもあるようで面白い。  とにかく、これは江の島あたりにいっぱい繰り出している風景であろう。「ほほほほほ」の機知を可とするか不可とするか、これがこの句の評価の分かれ目である。似たような句に「あまなっとうのふふふ・・」とかいうのがあったように思うが、それよりは良さそうに思う。(水)

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