リベンジを誓ひし絵馬へ春きたらむ    岡田臣弘

リベンジを誓ひし絵馬へ春きたらむ    岡田臣弘 『合評会から』(酔吟会) てる夫 気持ちの良い句ですね。今、神社に行くと下げる台が見えなくなるくらい絵馬がたくさん下がっている。大学受験に再挑戦する気持ちを「リベンジ」といったところが印象的です。 而云 この受験生は自分の現状と願いを絵馬に正直に書いたのだろう。それを読んだ作者が、次の試験は受かってほしいと願った。見ず知らずの受験生への作者のやさしい気持ちがうかがわれる。 水牛 「リベンジを誓いし」がとてもうまい。 臣弘(作者) 絵馬は我が家の裏の神社にあったものです。校名などをかなり具体的に書いてあったのですが・・・。うまく受かってほしいな、という思いで句を作りました。            *             *  春になっても強風が吹き荒れ、氷雨が降ることもあるが、われわれは明るい気持ちで過ごしている。温かな、心地いい日々がすぐそこまで来ていることを知っているからだ。この受験生、合格したら御礼の絵馬を下げに来るのではないだろうか。その文面を読む機会が、作者に来ることを期待している。(恂)

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