恵比寿顔揃ひてけふの初笑ひ     高井 百子

恵比須顔揃ひてけふの初笑ひ     高井 百子 『合評会から』(日経俳句会・番町喜楽会七福神吟行) 綾子 エビス顔が揃いましたと句友への挨拶と同時に、お正月のめでたさに満ちている。 光迷 福詣のスタートからキッチン風で開かれた新年会までの、参加者の和気藹々とした雰囲気を大掴みかつ的確に表現している。句会恒例行事になった七福神巡りを喜んでいる感じもよく表現されていますし…。 白山 みんな笑顔で楽しそうな顔でした。私も今年一番の初笑でした。 二堂 吟行参加者みな恵比寿顔だったというのがいいですね。        *       *       *  平成28年新春は「雑司ヶ谷七福神」を巡った。作者は吟行幹事として25人の団体を率いて長丁場をしのいだ。隊列など最初から出来ていない。あちらに三人、こちらに四人、右に左に折れ曲がる。いつの間にか一団から遅れて、どこに行ったか分からなくなる人も居る。全く言う事を聞かない羊の群れをなんとか取りまとめ、夕日没する頃に回り終えて、懇親会場に送り込んだ。みんな満足の恵比寿顔、それを見てようやく安堵の笑みを浮かべるのであった。(水)

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