冬の陽の朝香邸にてパリ憂ふ 印南 進
冬の陽の朝香邸にてパリ憂ふ 印南 進
『合評会から』(三四郎句会・東京都庭園美術館吟行)
照芳 パリのテロを憂う句ですね。時節柄、ニュースを織り込んでいるところがいい。
敦子 ぽかぽかしていた、あのサンルームに座っておられた時の句でしょう。
久敬 (ジャーナリストの)竹居(照芳)さんの句かと思いましたが・・・。朝香邸とパリの連想がいい。
進(作者) 朝香邸―アールデコ―フランス・パリ、という連想です。
* *
柔道経験者が中心になって三四郎句会を立ち上げてから七年。俳句のレベルを柔道に例えれば、初段か二段というレベルだろう。吟行も日帰りがこれで二度目だから、その場で句を作るのにまだ慣れていない。しかし俳句を作る面白さ、仲間と吟行へ出かける楽しさを自分のものにし始めている。
かつて猛練習に明け暮れていた人が多く、六十代、七十代となるにつれて、古傷がうずいたり、血圧が上がったりしてくる。姉妹関係にある句会では「卒寿まで俳句を作ろう」という会を立ち上げる動きが出てきた。我々も健康に気を配りながら、九十歳までの句作りを目指そうではありませんか。(恂)