秋晴るる江戸散策の地図を手に 宇佐美 論
秋晴るる江戸散策の地図を手に 宇佐美 論
『合評会から』(三四郎句会)
賢一 最近、お年寄り集まって江戸の名所をあちこち訪ね歩くというのが、ちょっとしブームのようですね。秋晴れ、散策の地図。感じが出ています。
信 今が散策、散歩にいい時期で、季節感がある。散策には「江戸」の雰囲気が欲しい。「東京」ではね。
敦子 そうですね。私も「江戸」が効いていると思います。この頃、千駄木、根津あたりに行くと、お年寄りだけでなく、若い人たちも目にしますよ。
崇 江戸散策、江戸の地図。いかにも秋晴れにふさわしい。
論(作者) 東京を改めて調べて見ると、江戸の雰囲気がいろいろ残っていますね。
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我が家の近くに校昉燭諒かれ道があり、「右中村 左鷺宮」という古い石の道標が埋められていた。江戸時代のものらしく、気に入っていたのだが、いつの間にか新しい石に代わっていた。文字が磨滅しためだろうか。古いものは無くなりがちだから、「小さな江戸」もしっかりと残しておきたいですね。(恂)