秒針の動くをみつめ原爆忌       星川 佳子

秒針の動くをみつめ原爆忌       星川 佳子 『合評会から』(番町喜楽会) てる夫 原爆の日、テレビの黙とうをささげる場面でしょう。時計の針だけが秒を刻んでいくけれど、この句から感じるのは、黙祷している1分間の秒針の動きです。 而雲 私もテレビを思ったけれど、黙祷開始まで、原爆が投下されるまでの何秒かですね。 春陽子 この句会には元ジャーナリストが多いでしょう。原爆投下の瞬間の何時何分何秒まで記憶していて、こういう句を作ったのかな、と思いましたが。 水牛 ここにいる人は、それほど緻密ではない(笑い)。この句は式典開始前の緊張の十秒間かな。 水馬 あの瞬間、時は止まっているが、時計はコチコチと動いている、という感じを受けました。 佳子(作者) 私が思うのは一秒前と一秒後のことです。日常が一瞬に消えてしまう、その一秒の差ですね。               *         *  一秒前と一秒後・・・。「なるほど、そうか」「なかなか深いね」などのコメントがあって、しばし沈黙。被曝七十年の今年、反原爆・反戦への思いは静かに高まっているようだ。政治の行方と関係があるのだろう。(恂)

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