掌に闇を掬ひて螢狩   玉田 春陽子

掌に闇を掬ひて螢狩   玉田 春陽子 『合評会から』(番町喜楽会) 双歩 とても綺麗な句で、リズム感がいい。 厳水 子供の頃の実体験、思い出しますね、いい句ですねえ。 啓一 「闇を掬ふ」としたところがお手柄。 可升 そうですね、蛍を取り逃がしたのを「闇を掬ひて」とは実に上手い。ほんとに綺麗な句で感心しましたが、どうもこの句は字画の多い漢字ばかりが詰まった感じがします。まあ、俳句は文字を云々するものではないのかも知れませんが、どれか平仮名にした方がほっとするような気もします。 二、三人 確かにそうだ。「掬ひて」は平仮名にした方が良さそうですね。「掌」も平仮名の方がいい。           *       *       *  蛍はふわふわとゆっくり飛んでいて簡単に掴めそうだが、手を出すと、ふわりと擦り抜けられて闇をすくうことになる。蛍狩りの雰囲気をよく表わしている句だ。しかし今や東京あたりでは、ホテルの庭など商業施設の“ニセ蛍狩り”以外にはお目にかかれなくなった。(水)

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