潮騒を遠く聞く夜の浴衣かな      星川 佳子

潮騒を遠く聞く夜の浴衣かな      星川 佳子 『合評会から』(番町喜楽会) 恂之介 この句は全く抵抗感がなく気持ちの中に入ってきました。正統的で、作り方に真面目さが感じられます。 水馬 そうですね、きちんときれいに作ってあります。旅行先の情景でしょう。恋人と居るのかな、一人かな。 百子 きれいで、どこか気になる句でした。海辺の旅館でしょうか。 光迷 昔懐かしい浴衣姿、という感じがしました。ロマンチックな夏の夜ですね。 双歩 ただ波の音だけが聞こえて来て、静かで、ムードがあって、大人の俳句です。 可升 たいへんきれいな句です。場所はどことも言っていませんが、旅先でしょうね。 佳子(作者) 自分ではすごく平凡な句だ、と思っていました。 水牛 今回の浴衣の句は、ほとんどが旅館の様子を詠んでいる。いかに自宅で着なくなったか、だ。                *           *  浴衣の俳句と言うと、少し斜めに見て、ユーモラスな、おふざけが感じられるような句が目につく。ところがこの句は浴衣の持つ雰囲気を実にまともに捉えている。俳句ってこういうものかな、と思った。(恂)

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