新じゃがのホコと崩れる暮れの春     徳永 正裕

新じゃがのホコと崩れる暮れの春     徳永 正裕 合評会から(双牛舎総会句会) 賢一 「ホコと崩れる」は絶妙の言葉使いです。自分もこんな表現がしてみたい。 進 食欲をそそられますね。「ホコと崩れる」が良いし、「暮れの春」という季語の選択にも感心した。 正義 男爵イモが期待通りに蒸し上がったのでしょう。その気持ちを素直に表現していて、良い句だと思います。メイクイーンは思うように崩れないらしいけれど。 照芳 日常の暮らしの中で生まれる、ちょっとした喜びを感じ取ってうまく表現している。ただ家内に聞いたら、新じゃがは崩れにくいらしい。「ほっこりするのは秋のじゃがいもではないですか」と言っていました。              *           *  「新じゃが」と「じゃがいも」、季節感はどちらに? 断然、「新」ではないだろうか。ところが歳時記によって「新じゃが」は「夏」だったり、「秋」だったり、載せていなかったり・・・。ともかくこの句、「新じゃが」と「暮れの春」の季重なりを気にして、選ばなかった人がいたのではないか。照芳氏の奥さまの言葉通り、新じゃがは崩れにくいし。「じゃがいものホコと」なら私は断然、選んでいた。(恂)。

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