八重桜女相撲のごとく咲く   高橋ヲブラダ

八重桜女相撲のごとく咲く   ??橋ヲブラダ 『合評会から』(日経俳句会) 恂之介 八重桜を何にたとえるか。「女相撲」とは思いつかない。ぼてっとしたふわっとした感じは、言われてみるとそうなのだ。度肝を抜かれた感じだ。 反平 感性豊かな人の句だ。 万歩 艶やかでぼってりとした八重桜を女相撲に見立てた想像力が見事です。           *     *     *  三人の評者が言う通りである。八重桜を女相撲とは、言い得て妙だと膝を打つ。しかし、私は採らなかった。「ごとく」が嫌だったからである。  「ごとく」「ような」は便利な言葉である。読む人聞く人に即座に一定のイメージを抱いてもらえる。しかしそれは「型にはまった」イメージである。八重桜のぼってりとした花びら、毒々しいまでに誇張された肉感的な美しさはなるほど女相撲と一脈通じるものがある。しかし、八重桜はやはり女相撲とは違う。それを一方的に「女相撲のごとく」と鋳型にはめ込んでしまうのはどうかと思ったのである。ところが、こうして読み直してみると、やっぱり面白い。ひとまずうるさいことは封印しておこう。(水)

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