のどかさや草食む馬の隠岐の島 宇野木 敦子
のどかさや草食む馬の隠岐の島 宇野木 敦子
『合評会から』(双牛舎俳句大会)
啓一 「のどけし」を月並みでなく、しっかり詠んだ傑作。
庄一郎 隠岐の島のあちこちで草をはむ馬たちの姿、ゆっくりと時が流れる。
博明 隠岐の島とは、こういうところかなあと景色が想像できる。
進 私も隠岐には行ったことないが、おそらくのどかな島なのだろう。馬がのんびりと草を食んでいる様子が想像される。
照芳 広大な空間を巧みに詠み、 隠岐の島に行ってみたいという気分になる。
久敬 「草食む馬」と「隠岐の島」で、都会から遠く離れた雰囲気を感じる。
正義 NHKの朝ドラを思い出した。のどかな島の雰囲気を醸し出した逸品。
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感じの良い句である。案の定、句会ではたくさんの票を集めた。この島に行ったことのない人も採っているのは、こののんびりした詠み方に共感を抱いたからであろう。原句は「草食む馬の」だが、「のどかさや馬の草食む隠岐の島」としたらどうだろう、とふと思った。(水)