親になる子と酌み交はす春灯下   廣田 可升

親になる子と酌み交はす春灯下   廣田 可升 『合評会から』(番町喜楽会) 冷峰 私も数年前息子と同じように飲んだことがありまして、お前も親になるんだなあという感慨・・・それを思い出しまして・・。 啓一 「親になる」という措辞が俳句としてはヘビーな感じがするんで、どうかなと思ったんですが。とてもいい中身なので・・・。 水馬 子供が産まれて来る、命がはぐくまれる、春らしい句だと思います。 光迷 素直な詠み方でいいですね。我が家も、すでに親になっている子ですが、よく飲んでます。子と飲むのはいいもんだ。           *     *     *  子が「親になる」、自分は当然のことだがジイサンになる。しかし、「やれやれ年を取ったもんだ」という気持よりは、一人前になった子と向かい合って、しみじみと喜びが湧いて来る感じである。最早「家系」などという観念は薄れているとは言うものの、やはり子が孫を拵えて、「我が家」をつないで行ってくれるのは嬉しい。しかし面と向かって褒めるのもなんだし、ただなんとなく酒をついでやったりしている。(水)

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