岩風呂や赤子手伸ばす天の川        竹居 照芳

岩風呂や赤子手伸ばす天の川        竹居 照芳 『合評会から』(三四郎句会) 論 無垢な赤ん坊が岩風呂の中で思わず手を伸ばしたのですね。それほどきれいな天の川だった。 豊生 「名月をとってくれろと泣く子かな」(一茶)。あの句と同じように、子供の純粋さを感じる。 信 赤子が風呂に入って、「あれほしい」とおねだりしているのですか。 恂之介 赤ん坊はただ腕を上に伸ばしただけかも知れない。しかし余りにも綺麗な天の川だったので、大人たちは「取ろうとしている」と見たのだろう。 有弘 竹居(照芳)さんの句は優しいね。いつもそう思うんだ。 照芳(作者) 子供の頃、岐阜で大きな地震があって、夜は余震を警戒して外に出ていた。その時のものすごい星空のことなど、天の川の句を作りながらいろいろ思い出しました。               *          *  天の川はその昔、俳句も和歌の伝統に従い、七夕伝説に関連して詠まれていた。しかし昭和八年刊の歳時記には「天の川を単に天体として詠ずるは近代の傾向なり」とある。季語も世につれ、である。(恂)

続きを読む