父の字の細くなりたる残暑かな   星川 佳子

父の字の細くなりたる残暑かな   星川 佳子 『合評会から』(番町喜楽会) 而雲 珍しいところを詠んだものだと感心しました。年取ったり病気したりすると字が細く弱々しくなる。まして残暑ともなると、いよいよという、そんな感じ。まさにこの句は残暑そのものです。 光迷 残暑の厳しさが伝わってきますね。 大虫 むかし父親から来た鉛筆書きのハガキ、筆圧が弱くなっていて、一体どうしたんだろと思ったことを思い出しました。 百子 私も父を思い出しました。ともかくくちゃくちゃと小さな字で、弱っていることが歴然たる手紙でした。 正裕 老人は一夏越すのが大仕事、そういう感じがひしひしと・・・。        *     *     *  先日駅でぶつかられて転倒、肋骨を折り、その鎮痛剤の副作用などもあって胃痙攣を起こし七転八倒。ようやく歩けるようになって出た句会でこの句に出会った。字もひょろひょろ、声もか細くなり、残暑の厳しさを嫌というほど味合わされていたものだから、「実にうまいところを突いている」と唸った。(水)

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