向日葵の出迎へありて無人駅   前島 厳水

向日葵の出迎へありて無人駅   前島 厳水 『合評会から』(番町喜楽会) てる夫 向日葵と無人駅の取り合わせが二句出て来まして、実は「向日葵を看板代り無人駅」は私なんですが、こっちの方がだいぶいいなと思いまして・・・。 大虫 「出迎へありて」は自分が降りて行く感じで、「看板代り」だとただそこに咲いているという感じ。それで動きのあるこちらがいいかなと思いまして・・・。 克恵 いかにも元気をいただけそうな向日葵の出迎え。 斗詩子 田舎のひっそりした無人駅に向日葵。絵が浮かんできます。        *       *       *  指宿枕崎線のJR日本最南端駅、西大山駅での眺めだという。大きな向日葵が一本、明るい日射しに輝きながら出迎えてくれる。遠くには薩摩富士の開聞岳が優美な姿を現している。さすがにここまで来ると乗降客もまばら。観光客がわずかな停車時間にホームに降りて南国の雰囲気に浸っている。一方の「看板代り」の句は上田市の別所温泉へ行くローカル線。「駅はどこですか」「ほれ、あの向日葵のとこだ」なんていう会話が聞こえて来るようでこれまた面白い。(水)

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