夏めきて初めてつかふシニアパス   池村 実千代

夏めきて初めてつかふシニアパス   池村 実千代 『この一句』  敬老乗車証とかシルバーパス、シニアパス等々、いろいろな呼び名があるが、東京、大阪、横浜など大都市の自治体が発行している地下鉄やバスの乗車証と、JRのジパング倶楽部という割引切符購入証が代表的なものである。  地方自治体のシニアパスは概ね男女70才以上が対象で、例えば東京都の場合は年間所得が125万円未満の人なら千円の費用で1年間有効のパスが貰え、都営地下鉄、都バスなどに無料で乗れる。それ以上の所得がある人は年間2万円少々納入しなければならないが、出好きなお年寄りにとってはそれくらいはすぐに元が取れると大人気。ジパングの方は女性60才以上、男性65才以上が対象で、年会費3770円でJR全線201km以上なら運賃、特急料金などが3割引になる。これまた利用者が非常に多い。  これらのシニアパスを初めて使う時の感慨は特別のものがある。「これで私も老人の仲間入り」ということを再確認させられるのだが、決して暗くはない。むしろ第二の人生のスタート台に立つ気分になる人が多い。この句もそんな感じである。「夏めきて」にとてもよく合っている。(水)

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