逆回り翁ふり向く寒の松   大平 睦子

逆回り翁ふり向く寒の松   大平 睦子 『合評会から』(逆回り奥の細道吟行) 啓明 草加松原の振り返る芭蕉翁がキュートでした。 臣弘 逆回り、翁振り向くに、寒の松の取り合わせ。良く出来ています。 昌魚 「逆回り」と「振り向く」が上手く響き合いますね。 正裕 江戸に未練を残したか、あるいは後れる曾良を待つかのような芭蕉の像が印象的でした。そこに「寒の松」を持ってきて平明に詠んでいます。 佳子 私達が逆回りしたのと同じ方向を芭蕉も見ていたんですね。           *     *     *  日経俳句会の五年がかりのイベント「逆回り奥の細道」の最終回は大寒の真っ最中、草加松原の旧日光街道松並木、千住大橋と深川を歩いた。この句は草加札場河岸公園の芭蕉像を詠んだもの。芭蕉が先刻知人友人弟子たちに別れを告げた千住の方を振り返っている面白い像である。私たちの「逆回り」と一脈相通じるものが感じられた。(水)

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