終戦日百年もつか不戦の碑   篠田 義彦

終戦日百年もつか不戦の碑   篠田 義彦 『この一句』  総理大臣をはじめ政治家や霞ヶ関のエリート官僚、大企業のトップなど、日本を動かしている人たちのほとんどが戦後生まれになってしまった。「二度と戦争は起こしません」とは誰が誓ったのか、などと言い出す人が現れてもおかしくない年月がたってしまった。  筆者のパソコンのワープロソフトは日本で最も売れていると言われているものだが、shuusennbiと入力して変換すると「週船尾」と出て来る。「違う」とバーを叩いて次を促すと、秋、集などと最初の一文字だけ変えた候補が次々に出て来る。全く意味を成さない単語ばかり。つまりこのワープロソフトは「終戦日」という言葉を知らないのだ。つくづく「今の日本」を教えられた。  この句の「不戦の碑」は、第二次大戦中の苛酷な経験から、戦争だけは二度とやってはいけないと肝に銘じた末に生まれたものであろう。しかしそれもあと何年もつのだろうか、と作者は呟いている。毎年八月になると戦中戦後の辛い思い出が走馬燈のように浮かび上がって来る。それと眼前の風景とのあまりの落差に愕然としてしまうのだ。(水)

続きを読む