青梅の歩道に落ちてはづみけり        石黒 賢一

青梅の歩道に落ちてはづみけり        石黒 賢一 『合評会から』(三四郎句会) 尚弘 道路に落ちると、青梅は確かにはずみますよ。よく観察したものです。 義彦 瞬間を捉えていて。なかなかいいなぁ。 恂之介 青梅の落ちた音まで聞こえてきそうだ。 照芳 なるほどなぁ。今回、(兼題の)青梅をかなり観察したつもりだけれど、こういう場面に出会わなかった。しかしもし、この場面を見たとして、こう詠めるかな。          *            *  青梅が落ちて、ただはずんだだけのこと。見たまま、ありのままを表現する「ただごと俳句」に属するだろう。「ただごと」という語は、そんな句を揶揄する意味合いを含んでいるが、高野素十の作品のように、ただならぬ魅力を秘める句も少なくない。作者は俳句を始めて数年。俳句経験がそれ以下の人も、この句を支持した。(恂)

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