長閑なるこのひとときのカフェオーレ 高橋 楓子
長閑なるこのひとときのカフェオーレ 場ó?エ 楓子
『合評会から』(番町喜楽会)
白山 これもよくある景ですが、よく捕まえましたね。どうってことないんですが、なんとなくいいですねえ。カフェオーレがいいんですね。
てる夫 のどかな景色をおしゃれに説明してますよね。
冷峰 温かいミルクのたっぷり入ったコーヒーは、こんな瞬間に飲むのが最高です。(「いいこと言うねえ」の声)
水馬 「このひとときの」っていうのがいいんですかねえ。
而雲 この句はいいですがね、こういう言葉は難しい。なんでも「このひととき」で片付けられちゃうし・・。(大笑い)
光迷 軽いって感じもしますしね。無駄ではないかというひともいますし。
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「このひとときの」をはじめ、「そのことは」「その中の」あるいは「~してひとり」といった措辞は俳句によく使われる。「ああまたか」などと言う人もいるくらいだ。しかしぴたりと嵌れば絶妙な味を出す。この句の場合は不自然でなく、のどかな雰囲気を醸している。(水)